鯖の特徴と栄養

サバの特徴と栄養
 サバは秋になると脂がのり、うま味を増します。脂の乗ったコクのある味は庶民の代表的味であり、サバは青魚の筆頭にあがります。最近、サバの人気が急上昇中です。美味しいだけでなく、生活習慣病の予防、アンチエイジングの切り札として注目されてきました。
マサバとゴマサバ
サバは日本の沿岸域を広く回遊し、産卵時に北上、産卵後は南下、越冬します。普通サバと言えば、マサバのこと。体長40~50㎝、紡錘形、魚体はやや平ら。腹部が銀白色に光り、背部に「さば紋」と呼ばれる青黒色の縞模様があるのが特徴。旬は最も脂の乗ってくる秋できわめて美味、4~5月の産卵後は味が落ちます。マサバより小型のゴマサバは比較的温かい四国、九州で多くとれます。体の側面と腹面にゴマを散らしたような小さな黒い斑点があります。
かつては日本の漁業の中で最も漁獲量の多かったサバですが、 最近では減少し、ノルウェーなどからの輸入品が増加しています。
  アンチエイジングにピッタリの栄養満点の魚
まず、サバは、筋肉の基になる良質のタンパク質を豊富に含み、筋力の低下している高齢者には最適なタンパク源と言えます。
脂質は、10~12月に脂が乗った大型サバでは20%を越えるものがあります。不飽和脂肪酸のEPAやDHAも豊富です。EPAは血中コレステロールや中性脂肪を下げ、血液をサラサラさせる働き(抗血栓作用)があり、脳梗塞や心筋梗塞の予防に有効です。DHAは血中コレステロールや中性脂肪を下げる働きに加えて、脳神経細胞を活性化する働きがあり、脳の発達や認知症防止に効果があります。
また、血合い肉にはB2が豊富で、細胞の成長や再生を助ける作用があり、肌を美しくしたり、動脈硬化や老化を防ぐ働きがあります。また、鉄や造血作用のあるビタミンB12も多く、 貧血防止に有効です。その他、カルシウムの吸収や代謝に必要なビタミンD、血管の老化を防ぐビタミンEやナイアシンも多く含まれています。
選び方
<サバの生き腐れ>と言われるほど傷みやすい魚です。鮮度の落ちたサバではアレルギーを引き起こしやすくなりますので注意。青光りしていて目が澄み、腹がしっかりとし、えらは真っ赤で、腹部は銀白色で光沢のあるものを選びます。特に、マサバの腹部側面に金色の筋(横帯)が浮き出たものは「金筋入りのサバ」と言われ、非常に新鮮で脂が乗り、高級品とされます。
調理法
サバの生食には酢や塩で締めて「しめサバ」にします。秋サバは焼き物や煮付け、味噌煮によく、脂の少ない春のサバは、から揚げや南蛮漬けなどが合います。その他、ムニエル、マリネ、船場汁、サバずし(バッテラ)があります。また、生姜やカレー粉などをきかせたり、牛乳につけたり、トマトソースで煮ると、サバ特有の臭みが抜けます。加工品は、水煮、味付け、トマト漬けなどの缶詰や、みりん干し、干物、サバ節などがあります。
女子栄養大学副学長   農学博士   五明 紀春

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です